ITに巨額投資はもう必要ない―600億円の基幹システムを60億円で構築したJメソッド導入法

ITに巨額投資はもう必要ない―600億円の基幹システムを60億円で構築したJメソッド導入法 ダイヤモンド社
新生銀行Jメソッドチーム(著) 司馬正次、ジェイ・デュイベディ(監修)

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内容紹介:基幹システム導入に当たり、通常なら3~4年かかる作業をたった1年で。しかも通常なら600億円ほどはかかるコストを、たった60億円で仕上げてしまった新生銀行のJメソッド。かといって、サービスの質が下がるのではなく、24時間ATM利用手数料無料などの革新的なサービスを実現した秘密とは。

本書は大きく導入部+基本的な考え方の第一部と、具体的ノウハウ解説の第二部に分かれている。

個人的には第一部の中で、従来のシステム開発手法の問題点を列挙しているところが特に面白いと思うけど、ITベンダーや従来型のIT部長の方が見たら、どう思うんだろうね。

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衆愚の時代

衆愚の時代 新潮新書
楡修平

Syugunojidai 衆愚っていうのはとっても難しい言葉だ。

衆愚って言えば、ギリシャが起源っていう「衆愚政治」っていう熟語が浮かぶけど、これをWikipediaで調べると、概要としてこんな記述が書かれている。

(以下Wikipediaより引用)

有権者の大半が知的訓練を仮に受けていても適切なリーダーシップが欠けていたり、判断力が乏しい人間に参政権が与えられている状況。その愚かさゆえに互いに譲り合い(互譲)や合意形成ができず、政策が停滞してしまったり、愚かな政策が実行される状況をさす。また有権者がおのおののエゴイズムを追求して意思決定する政治状況を指す。エゴイズムは自己の積極的利益の追及とは限らず、恐怖からの逃避、困難や不快さの回避や意図的な無視、他人まかせの機会主義、課題の先延ばしなどを含む。

判断力の乏しい民が意思決定に参加することで、議論が低廻したり、扇動者の詭弁に誘導されて誤った意思決定をおこない、誤った政策執行に至る場合などをさす。また知的訓練を受けた僭主による利益誘導や、地縁・血縁からくる心理的な同調、刹那的で深い考えにもとづかない怒りや恐怖、嫉妬、見せかけの正しさや大義、あるいは利己的な欲求などさまざまな誘引に導かれ意思決定をおこなうことで、コミュニティ全体が不利益をこうむる政治状況をさす。また場の空気を忖度することで構成員の誰もが望んでいないことや、誰もが不可能だと考えていることを合意することがある(アビリーンのパラドックス)。

大衆論の見地によれば、大衆を構成する個々の人格の高潔さや知性にも関わらず総体としての大衆は群集性(衆愚性)を示現する可能性がある。衆議を尽くすことでしばしば最悪のタイミングで最悪の選択を合意することがあり、リーダーシップ論や意思決定における「合意」の難しさは重要な論点となる。近代民主主義制度においては意思形成(人民公会)と意思決定(執政権)を分離することでこの問題を回避しようとするが、独裁と民主的統制の均衡において十分に機能しないことがある。

(引用終わり)

著者は、政治というより主としてマスコミの偽善的報道に対して批判しているように思える。

派遣切りはそんなに悪いのか(経済合理性を求める企業は、人件費に耐えられず海外に行ってしまって、ますます国内の雇用がなくなる)

マスコミが弱者を作り出す(フリーターや引きこもりなど、個人の問題を社会の問題だとして論じて責任転嫁を助長している)

サラリーマンは気楽な稼業か?夢を追うといっても現実は厳しい(就職を考える若者へ)

う~んと唸りながら読んでしまう項目がたくさんありますが、最後の提言が老人テーマパークを作ろうっていうのは、ちょっと安直なのではないかと思ってしまうのは私だけ?ページ数の都合で結論を急いだのか、説明不足な感が否めませんでした。

ちなみに著者は、慶應義塾大学大学院終了、外資系企業在職中に書いた本がベストセラーとなり、小説家専業となった方だそうです。

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不機嫌な職場-なぜ社員同士で協力できないのか

不機嫌な職場-なぜ社員同士で協力できないのか 講談社現代新書
河合 太介、高橋 克徳、永田 稔

2879261 8/28読了♪

「あなたの職場がギスギスしている本当の理由 社内の人間関係を改善する具体的な方法をグーグルなどの事例もあげて教えます」っていう副題につられて、手に取った新書。でもまあ、こういう本にありがちだけど、いろんな方向性を示しつつも、コレっていう特効薬を教えてくれるわけではない。

事例として取上げられているのは、グーグル、サイバーエージェント、ヨリタ歯科クリニックの3社だけど、スペースの都合でどこもちょっと中途半端な印象。事例よりも「役割構造」「評判情報」「インセンティブ」などの基本的な説明部分の方が読み応えがある。

今までの社員旅行や飲み会に代わるようなコミュニティーの方向性についての示唆もあり、このあたり飲み会エキスパートのtomoとしては興味をそそられたよ。

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思考の補助線

思考の補助線 ちくま新書
茂木 健一郎
41afaznktvl_ss500_ 4/22読了♪

脳の研究者である茂木健一郎さんが、自身の研究の軌跡と重ね合わせつつ、高度に専門化がすすむ現代において、私達はどうやって知と向き合えば良いのかを論ずる。情報の高度化が進んだ結果、知識人はある特定の専門分野に特化したタコツボ的な世界に甘んじるようになってきている。でも、あたかも一つの補助線を引いたら新しい真実が見えてくるように、世界の全てを引き受けて、真実を知る事が出来るんじゃないかって言う、なんだかハートに火がつくような本だよ。

でも正直、なかなか難解な本なのだ。

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食卓からの経済学

食卓からの経済学(祥伝社黄金文庫)
日下公人
4130ixfezcl_ss500_ 2/29読了♪

1989年に書かれた本の再刊だけど、今読んでもそれほど古さを感じない。それだけ食べるってことは人間の根幹に係わることだからなのかな。
喫茶店の一万円のコーヒーの正体は何か?とか、日本でなかなか受け入れられなかったナチュラルチーズが売れたきっかけはどんなプロモーションだったのか、とか、おもしろいネタがいっぱい。書名に「経済学」ってついてるだけに、各章とも最後は強引に経済学にもってきてるけど、食べ物ネタおもしろ本としても十分楽しめます。

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会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール

会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
福沢 恵子、勝間 和代
51qe3kmpuil_bo2204203200_pisitbdp50 2/27読了♪

だいぶ前に共著者の福沢さん、勝間さんがこの本に書かれている「リアルルール」について解説する講演会を聴く機会があって、その時本を入手して読み始めてたんだけど、ちょっと中断があって読み終わるまでに時間がたってしまいました。

社会で一般的に言われているルールのウラには、だれも教えてくれないリアルルールがあるっていうこの本、なるほどねって思えるとこが色々あるよ。副題に「若者と女性が教えてもらえないキャリア・アップの法則」って書いてある通り、特に若手女性へのエールを送る本。オトコ社会の壁に悩んでる人、ぜひ読んでみよう!

ところで先日読んだ「お金は銀行に預けるな」の著者は、本書の共著者の1人である勝間和代さんです。

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日本人には教えなかった外国人トップの「すごい仕事術」

日本人には教えなかった外国人トップの「すごい仕事術」 講談社BIZ
フランソワ・デュボワ

41kqwj3o3il_ss500_ 11/25読了♪

筆者はフランス人のマリンバ奏者であり教本も書いている一方で、日本では慶應義塾大学でキャリアデザインの講座を持ってる、ある意味異色の経歴の持ち主。その筆者が、5人の日本で活躍してる外国人トップとの対談を通じてキャリアデザインについて語る。タイトルは刺激的だけど、実際は「すごい仕事術」の話よりも、各界のトップになっている人たちの生き方や人生に対する考え方を解きほぐしていく感じ。

デュボワ氏が一環してこだわるのは「キャリア」の定義。キャリアは仕事の上でのものだけでなくて、もっと広い人生にかかわるすべてのものっていうふうにとらえている。だから、著者の言うキャリアデザインっていうのは、人生設計ともいえる。

話を聞いた外国人トップの皆さんのほとんどに共通しているのは、今自分がやっている事は当初から「デザイン」したものじゃないってこと。大切なのはチャンスに対してオープンでいられるかどうか、らしい。チャンスは必ずしも自分が予想したとおりのものがやってくるわけじゃない、でもそのチャンスに気付いてつかみとれるかってことかな。

尚、紹介されている外国人トップは、以下の皆さんです。

 カルロス・ゴーン 日産自動車CEO
 リシャール・コラス シャネル日本法人社長
 マリア・メルセデス・M・コラーレス スターバックスコーヒージャパンCEO
 アントワーヌ・サントス エコール・クリオロ シェフ
 ティエリー・ポルテ 新生銀行社長

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デキる人は「喋り」が凄い - 勝つ言葉、負ける言葉

デキる人は「喋り」が凄い - 勝つ言葉、負ける言葉 角川oneテーマ21新書
日本語力向上会議

41xa9cb8jtl_ss500_ 9/26読了

サブタイトルを見て、ディベートや営業トークで相手を説得するテクニック本かと思ったら、意外にも真面目な本でした。要するに「正しい日本語を使わないと相手にされないよ」って言うのがその主張。特に敬語や四字熟語の誤用例や、若者言葉・流行言葉の乱用の危険など、自分ではちゃんとやってるつもりでも改めて読むとちょっと心配にってくる。ところどころやや説教臭いところもあるけど、やっぱり言葉は聞く相手がどう感じるかってのが重要なわけだから、気をつけなきゃいけないなって思ったよ。

就活を控えた学生さんや若手社員だけじゃなくて、多くの社会人に役立つ本だね。

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新聞社 破綻したビジネスモデル

新聞社 破綻したビジネスモデル 新潮新書
河内孝

41tia4k4vil_ss500_ 8/2読了♪

元毎日新聞常務だった筆者が、新聞業界の抱える問題点と、それに対する処方箋の案を示している。

外部に対して情報開示をせまりながら、自分の業界の事に関しては沈黙を守ってる新聞ってメディア。tomoは前から新聞休刊日に素朴な疑問を感じてた。休刊するのはかまわないけど各紙が同じ日じゃなくても良いし、中には休まない新聞があっても良いと思うんだけど、なぜだかみんな同じ日に休む。

もうひとつの疑問は販売拡張員さん。今は身分証明書を所持してるって言うけど、個人的な経験でもちょっと「普通じゃない」感じの人が多いよね。

本書はそういうことも含めて、「暴露本ではありません」と断りつつも、粛々と書いてると思う。

出版業界全体の問題として、広告費依存→部数を多めに見せたいってのがあるんだとは思うけど、新聞は規模が大きいだけに流れるお金も桁違いに大きい。そして部数を多く見せるために無駄に刷られた紙は環境破壊にもつながってるんじゃないかって主張、新聞社の記者さん達、反論あったらぜひ御紙に掲載してほしい。

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孫子の兵法 

孫子の兵法 三笠書房 知的生きかた文庫
守屋洋
Dsc06028 6/13読了♪

最近「世界一わかりやすい孫子の兵法」って本を読んでみて、もうちょっと本格的(?)な「わかりにくい」のも読んでみたくなって手に取りました。

孫子の兵法について、現代語訳、原文の書き下し文、その兵法を使った実戦例などが書かれた本です。

出だしはコレ、
「孫子曰ク、兵ハ国ノ大事ニシテ、死生ノ地、存亡ノ道ナリ。察セザルベカラズ。」
兵=戦争。この漢文調のとこは、○○セザルベカラズとか○○ベカラザルナリなんていう語尾が多くて、肯定なのか否定なのか一瞬迷う。

ちなみに備忘録で、全13篇を書いておくと-
始計篇、作戦篇、謀攻篇、軍形篇、兵勢篇、虚実篇、軍争篇、九変篇、行軍篇、地形篇、九地篇、火攻篇、用間篇

有名な言葉
彼を知り己れを知れば、百戦してあやうからず(謀攻篇)
はやきこと風のごとく、しずかなること林のごとく、侵略すること火のごとく、動かざること山のごとく(軍争篇)
始めは処女のごとく、後には脱兎のごとし(九地篇)

この戦略戦術論は経営戦略としても使えるっていうようなことが、前書きに書いてあったけど、どうなんだろうね。やっぱりこういうのが中国四千年の底力、かな。

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